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仕込み前の大掃除

更新日:2023年2月25日







仕込みの季節到来





こんにちは、寿福酒造です。秋も深まってきた今日この頃、“あの”季節が到来です。

そう、仕込み!



今回は、毎年の仕込みの前に行う『寿福の大掃除』について少し紹介します。



毎年訪れる寿福の大掃除は、大体仕込み前の10月末から少しずつ始まります。



寿福の大掃除は、道具をひとつずつ丁寧に磨き上げるのはもちろんのこと、壁、天井、仕込み蔵の中の目に見えるもの(目に見えないものまで)何から何まで全てをピカピカに、読んで字の如く“大大大掃除”。



朝のから晩までぶっ通しでやったとしても1週間はかかる作業です。




この大きい釜は「甑(こしき)」焼酎の原料のお米を蒸すための道具です。昔は酒造りの終わりが近づきすべての米を蒸し終わると、昔は鉄製で重かった甑を倒して洗っていたため、醪(もろみ)仕込みの終了日のことを「甑倒し(こしきだおし)」と呼んでいました。今もこの甑倒しの日をお祝いをする地方もあるんですよ。



写真は良太が甑の中に入ってごしごし洗う様子。大男の良太も余裕ですっぽり入ってしまうぐらいの大きさです。







細心の注意を払うのは麹室






麹室(こうじむろ)には、姉・亮子の文字で「武者蔵」の文字。ここはまさに「麹」を作る部屋。焼酎作りの肝である麹づくりは、菌が主役。その麹を育てるこの部屋は、温度の湿度の管理を徹底し、雑菌が入らないように細心の注意を払います。というのも、米粉や米粒は放置すると麹菌以外の雑菌が繁殖してしまう非常に繊細な原料だから。



こちらは壁、天井、床、一つ一つ全ての設備を一掃丁寧に拭きあげます。





部屋いっぱいに新聞紙を敷き詰め、麹のベッドになる網の下にも新聞紙を敷き毎日取り替えます。その日の汚れはその日のうちに丁寧に取り除く、これが大事。



ちなみに、仕込み中も仕込みがひと段落する毎週日曜日には、念入りに掃除をしています。



こうすることで、月曜からの麹づくりに気持ちを新たに打ち込むことが出来るんです。








寿福の大掃除は仕込みに入るための儀式






掃除を進めると少しずつ蔵の空気が変わっていきます。掃除が終わるころには蔵中がいつもと違う凛とした澄み渡った空気に。



良太「空気がシュンとするんですよ」


遠藤くん「良太さんシュンとしちゃダメでしょ」


良太「あ、そっか。しゃんとするんですよ。空気がピンと張る感じに。」




蔵中を掃除をしながら自らの気持ちも整える。



寿福の毎年の大掃除は、大切な仕込みに入るための「儀式」。この大掃除をみっちり時間をかけて行うことで、寿福の焼酎を生み出してくれる蔵と道具たちに感謝しながら今年も仕込みに入ります。





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